- 気合を入れる時…
- 昔の人は、大仕事や運動を始める時など、気合を入れる時に、手に唾を付けることがありました。手を湿らせると摩擦が大きくなるので、正確に早く作業できるようになります。これは、ここぞという緊張の場面で手のひらにかく汗も同じ働きがあります。
出典:汗はすごい 体温、ストレス、生体のバランス戦略 第7章ストレスによる汗 ・手のひら、足のうらの汗、濡れると余計に滑らない?より
手掌多汗症の発症は、
幼少期あるいは思春期頃が多いと
いわれています。
多汗症は汗をかく部位によって、発症する年齢が異なります。手のひらは発症が早く、13.8歳が平均発症年齢です。部位別の多汗症の平均発症年齢は、わきの下が19.5歳、足のうらが15.9歳、頭部が21.2歳です。
- 赤ちゃんはいつから
汗をかく? - 赤ちゃんは、生まれてすぐは汗をかきません。体の表面の汗は出生後3~5日で出はじめ、手のひらと足のうらは生後1~3ヵ月頃から出はじめます。汗が出はじめる時期が違うのは、汗腺に刺激を与える脳の機能の発達に差があるからといわれています。
出典:汗はすごい 体温、ストレス、生体のバランス戦略 第2章エクリン汗腺とアポクリン汗腺 ・人類が獲得した汗腺の発達より
人によってさまざまですが、手のひらにたくさん汗をかき、したたり落ちるほど汗をかくこともあります。
手のひらが乾いている時もありますが、緊張や物を持つ時などに、たくさんの汗をかくことがあります。また、したたり落ちるほど汗をかくこともあり、人によってさまざまです。
汗で手がふやけてしまったり、皮膚がむけたり、湿疹ができたりすることもあります。また、汗で長時間湿潤した皮膚はあせもができやすく、皮膚がふやけて表皮がはがれてしまうこともあり、真菌や細菌、ウイルスに感染しやすくなります。また、冬は皮膚の血流量が低下するため発汗量は減り、夏は皮膚の血流量の増加時に汗の量が増える傾向にあります。
昼間に汗をかくことが多いです。
汗は昼間に多くかきます。体温調整のための汗は睡眠中にも出ますが、脳の働きが低下する睡眠中は手のひらには汗をかきません。
手のひらの汗で、日常生活に支障が出てきます。
紙を持ったり、文字を書いたりする時に紙が濡れてしまう。握手をすると相手に不快感を与えてしまうのではないかと心配になる。パソコンやスマートフォンなど、電子機器が壊れてしまうことがあるなど、生活にさまざまな影響が出るといわれています。
汗が出はじめると気になり、それを意識しだすと、さらに汗をかくという悪循環におちいってしまうことがあります。また、治療法があることの認知が広がっていないために、成人になっても職場や日常生活に支障を抱えたまま、汗で困っている方が大勢います。
汗のために周囲の目が気になって、人との接触を避けるようになったり、うつなどを併発したりすることもあり、深刻です。